Xmasの思い出

よみがえってくる、過去のクリスマスの思い出

サンタさん

 わたしには忘れられないクリスマス頃の街中風景がある。
 それは神戸の三宮で高校時代の冬休み期間、アルバイトをしていたときだ。 昭和30年代はじめのころで、現在と違って世の中の経済は右肩上がりの景気に沸き上がっていた。
 アルバイト先も店頭に並べている商品が飛ぶように売れ、大変忙しくしていた。
 勤務中はコマネズミの様に動きまわっていた。このようななか、夕暮れ近くになり仕事にも一段落つき店から出て裏通りを歩いていたとき、当時の人気ロカビリー歌手のひとり、平尾昌晃がサンタクロース衣装を着て、5,6歳ぐらいの男の子の手を引いて笑みを浮かべて歩いていた。
 テレビのブラウン管で見る姿でなく、本物のスターが目の前に現れているのだ。
 そのときの印象が鮮明に残っているが、彼の笑顔と動きには、自分を宣伝のために歩いて目立ちたいという、スターや人気者に見られがちなものではなく、まったく自然の振る舞いと笑顔だった。
 彼のその後はロカビリーブームが過ぎ去ったあと、私生活では離婚とか、病のため長期療養といった波乱があり人気は大きく低迷した。
 しかし、神戸の街角で偶然見かけた彼は、わたしに好印象をあたえた。彼は必ず復活するだろうと確信を抱いていた。
 見込み違わずに再起し活躍する彼の姿はわたしに、その時のクリスマス風景を鮮やかによみがえさせてくれる。

青年団との、過去のクリスマスパーティーでの思い出

サンタさん

 昭和の時代は懐かしく思われる現代になった。
 昭和に生まれ青春を送ってきた自分としてはそんな歳になったのかと嘆きな感じをもっている。
 青年期をそんな時代に迎えた土地といえば河内だった。
 いまでこそ河内と言っても、とくに感じないひとが増えているかもしれないが、映画やテレビや小説で"河内モン"が全国を風靡し、あまりにも面白おかしく脚色までされたのだから河内に対して眉をしかめる人達まで現れた。
 このようななか、河内の青年団が集まり、クリスマスパーティを催すことになった。
 地元には会館らしいものもなく廃校になった小学校の教室のT室で行われた。
 集まった男女は、よそいきの衣装をまといプレゼント交換をしてゲームに興じた。
 若さが素晴らしいのは、このような貧弱な会場であっても室内はクリスマスパーティというムードと弾けるような笑いで盛り上げていた。
 このなか大柄でほっぺたがピンク色になった女性がひときわ目立っていた。
 大きな瞳と素敵な笑顔がいっそう魅力をかもしていた。
 私はその女性を遠くから眺めていただけで名前すら知らないが、今でも思い浮かぶように、よほど印象深かったのに違いない。

 

クリスマスにサンタさんがやって来た。